Theoretical Vs. Empirical

MBAのクラスを教える教授のバックグラウンドは、大きく分けて二つです。

1.ビジネスで博士号を取得した後、そのまま教職に就き、実ビジネスの経験が殆どない。
2.実ビジネスの経験が豊富で実績も伴っているが、取得学位は修士号程度。

私が感じるそれぞれのメリット・デメリットは、

1.リサーチなどを通じ、現象を理論に落とし込む作業を行っているので、一時的な傾向や流行的なものに左右されずに物を語れる。一方、あまりにもきれいな議論のみに終始してしまい、実ビジネスの環境で本当に役に立つのかという検証は不足している。彼らのアイディアを活かすには、当人(学生)の理論の解釈と実ビジネス環境へ適用する技量が求められる。

2.提供される情報が教授の体験によってだいぶ偏りが出てくる。たとえばその教授の強烈な成功体験あるいは失敗体験から学んだことなどが強調されるきらいがある。これは逆に言えば、その教授なりの「こういうときは、これが大事」というポイントを重み付けして提供してくれるので、実用性は高くなる。

といったところで、それぞれ一長一短です。

私が心に命じているのは、この一長一短を踏まえて、アイディアの受け売りはしないということです。頂いたアイディアを自分なりに租借し、自分の味を加えて、世に出すのが大事ではないかと。

Beckの"Where it's at"という曲の歌詞に、"I got two turntables and a microphone" というくだりがありますが、これは先人が残したアイディア(=レコード。それを再生するturntables)に自分のアイディア(=自分が作り出す音。それを取り込むmicrophone)を加え、表現するんだという意思が込められているのだそうです。(ちなみに「Where it's at」 は、「それが大事」という意味です)

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Beck, Odelay 1996

もう10年以上前なんですね。
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# by nagisanite5 | 2007-04-09 14:36

Vail, Colorado



春休みに故郷のコロラド州に帰省する友人とともに、スキーに行ってきました。
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私にとってはおそらく5年ぶりぐらいのスキーです。しばらくやってなかったうちに、世の中の主流はすっかりカービングスキーなんですね。レンタル屋で渡されたスキーの長さは160cmぐらいだし、とにかく軽い。雪が慣らされた斜面であれば、こぶがあろうとも楽に曲がれる。。。。200cmぐらいの板でこぶの斜面を必死に下っていた高校時代に比べたら雲泥の差でした。

初心者にも扱いやすいカービングスキーが普及したことで、減少気味だったスキー人口がまた増えたのだそうです。これはスポーツ/産業としてはなかなか賢いイノベーションですね。

私が悪戦苦闘しているサーフィン(間違いなく今までやってきた中で一番難しいスポーツです)でも、そのうちなにか出てくるのかもしれません。ボディーボードがあることはありますが、やっぱり立ち上がったときの水面を見下ろすような感覚は得られないので。。。
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# by nagisanite5 | 2007-03-29 18:04

続・酒と本音 

前回の投稿をふと読み返し、一番言いたかったことが言えてないなと思い。。。。追記します。

酒の力があったにせよ、Bがああやって率直にフィードバックを求めてきたのは、一緒にプロジェクトに取り組んだ結果得られた信頼関係があったからなのではないかということです。

私が仕事をする環境に求めるのは、自分の価値観を共有できる人たちと仕事ができるということです。そういった人達を見つけるのは本当に難しい。組織がある程度の規模になれば、自分の価値観と全く相容れない人が居ることも組織の多様性を保つ上で必要ですが、やはり根幹の価値観を共有できない人と一緒に仕事をしても、「文殊の知恵」を期待するのは難しいと思うのです。

私もこのプロジェクトを通じて、彼とは一緒に仕事ができると感じていました。そう感じることができる相手だったからこそ、フィードバックも率直に言える。信頼関係を築いてからこそ、お互いの成長を促すようなダイレクトな意見の交換ができるのかもしれません。
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# by nagisanite5 | 2007-03-24 19:21

酒と本音

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以前も取り上げたEntrepreneurshipのクラスですが、我々のグループが取り組んだビジネスプランは、グループメンバーの一人の友人(A氏)から依頼され、その人が暖めていたアイディアをビジネスプランに落とし込むというものでした。

グレードの100%がビジネスプランの出来で決まるというクラスで、3人という最小のグループ構成人数で臨んだ我々は、10週間にわたりかなり密に仕事をしました。最終プレゼンにはその依頼主も同席し、感謝の気持ちとしてメンバー全員にシャンパンをプレゼントしてくれました。

かつてコンサルタントだった私にとって、依頼主(お客さん)から感謝されるという久しぶりの感覚は気持ちのよいものでした。一緒に大変な思いをしたメンバーとなんだか祝いたくなり、他のメンバーに「3人でシャンパンあけよう!」ともちかけました。

メンバーの一人のBは、依頼主への窓口にもなり、ビジネスプラン作成のプロジェクトマネージャー的な役割を果たしてくれました。私はその彼が酒を飲んでいるところもあまり見たことがなく、また彼自身も酒はそんなに好きじゃないと言っていたのを後になって思い出したのですが、「いいね!シャンパンで祝おう」と言ってくれ、後日3人で集まりました。


3人で苦労話に花を咲かせていると、あまり飲まないはずのBがシャンパンを自分でグラスに注ぎ足しながら、けっこうなペースで飲んでいました。そして顔を赤らめながら、堰を切ったように話しはじめました。

「自分はAに、彼のアイディアをビジネスプランにすると約束して、君らに声をかけてグループに入ってもらい、プロジェクトマネジメントも率先して引き受けたんだけども、これは自分がこんな役割を果たせるかどうか、そんな環境に自分を置きたかったからなんだ。

このプロジェクトは本当に大変だった。つらい局面にぶちあたっていたとき、自分がプロジェクトマネージャーとして依頼主やチームメンバーをがっかりさせているんじゃないかと心配だった。なので、自分が将来より良いプロジェクトマネージャーになるにはどういうことに気をつければいいか、フィードバックをもらえるとありがたい。」

ひとつ、私がプロジェクトの過程で感じていたことは、このビジネスプランの当事者であるA氏のコミットメントが不足しているということでした。彼にしてみれば、長年温めていた宝物のようなアイディアです。ビジネスプラン作成の過程でビジネスアイディアの現実味が検討されるなかで、次から次と課題が洗い出されることに腰が引けているように見えました。私の不満は「この事に関しては、あなたがどうしたいか決めるしかない。どうする?」という問いに、あまり腰の据わった答えをもらえないことでした。

依頼主への窓口として、Bが出来ることがあったとすれば、ビジネスプランの作成を引き受ける段階で、A氏からどの程度のコミットメントが必要となるかを明確にしておくことだと伝えました。実感として、A氏にそのような覚悟があったとは思えなかったからです。



ともあれこの経験から感じたのは、

①ストレートにフィードバックを求めるのは良いことだ
人は批評をうけることに臆病になりがちです。自分が聞きたくないことを聞かされることは気持ちのいいことではありません。でもそれによって得られる自身の成長への糧はかけがえのないものです。得にクラスメートから得られるフィードバックはしがらみも少なく、ストレートなフィードバックを得られるのではないでしょうか。これは活かさない手はない。

②酒は本音を引き出してくれる
よく日本のビジネス社会でも酒の場でやっと本音が出てくるなどといわれますが、それはアメリカ社会でもありうるんだろうな、と。


ちなみに、我々のビジネスプランはBest in Class の評価を受け、めでたく3人ともグレードはAをいただきました。報われた。
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# by nagisanite5 | 2007-03-23 14:39

MBA, 成長, 自分

このexciteのブログは、どのような検索キーワードで自分のブログが引っかかっているのかを見る事ができます。タイトルに挙げた3つの言葉は、これまで何人かが私のブログに辿り着く際に検索をかけた言葉のようです。このキーワードから察するに、以下のようなことを知りたい方が居るのかもしれません。

”MBAプログラムで、自分はどのような成長ができるのか”

自分自身の経験から感じるのは、以下の二つです。


①ビジネスにおいての意思決定を包括的視点から行うことができる

ビジネスにおいての意思決定は、企業運営の様々な局面に影響を与えます。戦略・財務・会計・組織・マーケティング・オペレーション等、企業運営のファンクションの基本理論を押さえていることで、例えば社運を賭けたプロジェクトが会社にどのような戦略的、財務的、組織的影響を与えるのかを予測する際に理論的根拠を持つことができます。

よく企業内でおこる軋轢で、営業畑の人と技術畑の人では自分の経験から物を語るあまり、発想が違いすぎて話がまとまらない、というようなことが言われます。異なる発想・意見が飛び交うのは良いことですが、最終的に意思決定は企業全体に対する影響を踏まえたうえで行われべきです。包括的視点を踏まえたうえでの議論ができるということは、意思決定にスピードが求められる際に、特に有用なのではないでしょうか。

②様々なビジネスの局面に対し、確度の高い対処策をとれる

MBAプログラムではケーススタディの分析をよくやります。あるビジネスの局面に対し、その企業がどういうアクションをとったか、その結果はどうだったか、もし自分が当事者だったらどうするか、など。

ケーススタディメソッドには賛否両論があります。私もあまり好きではありません。ケースというノンフィクション小説のようなものでは、人間関係やその業界ならではの常識など、ビジネスにとって重要なIntangibleの部分がなかなか見えてこないからです(これは、多くのケースが欧米の企業について、欧米人によって書かれている=欧米のビジネス習慣を前提に書かれている、という要素があるので、ビジネスの多くは万国共通であっても、日本でのビジネス経験がほとんどである私にはなかなか読み取れない部分があるのかもしれません)。

ともあれ、ケーススタディメソッドから得られる成果として一つ言えることは、パターン認識能力がつくということです。ビジネスが成功する際には、大体こういう要素がうまくいってるんだな、こういう局面においてはビジネスのこういった部分から検討するとよいんだな、など、昔の私だったら「どうしよう」と立ち往生してしまうようなビジネスの局面において、それなりの対処策を思いつくことができます(あくまで、それなりです。ケースの成功例をそのまま実行すれば、実際にもうまくいくほど甘くはないでしょう)。しかし様々な局面に対し、8割方当たっている対処策を早い段階で思いつけることは有効だと思います。

もうひとつ触れておきたいのは、今後私がビジネスで得る様々な経験を、以上のような点を踏まえて取り込んでいけるということです。これは今後、経験から学ぶこと(経験値)を積んでいくうえでの効率があがるのではと感じています。
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# by nagisanite5 | 2007-03-21 17:33

男前

なんか男前な人だ。戒名つけるならこんなのもいいですね。

(以下引用)
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 今年1月に余命3カ月と告知され、残された時間を自宅で家族と過ごすことを選んだ鈴木ヒロミツさん。戒名は「自分が亡くなったときにはこれを使って」と“遺言”した美雄永満愛大喜善居士(みゆうえいまんあいだいきぜんこじ)。ひとり息子の雄大さん(20)、夫人の美枝子さん(54)、自分の本名の弘満の文字を取り、「家族を永遠に愛し続ける」との思いを込めた。

 モップスからは、実弟の鈴木幹治(58)氏はもちろん、星勝氏(58)が参列。また、鈴木さんを父兄と慕うホリプロ所属のタレントが集合し、唯一の先輩を失った和田アキ子(56)は「いい先輩を持てました。同じ事務所に入れたことが誇りでした」と涙で語った。
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# by nagisanite5 | 2007-03-19 15:16

さよなら 鈴木ヒロミツ

鈴木ヒロミツが亡くなった。享年60歳。

私がリアルタイムで知る鈴木ヒロミツは、気のいいおっさんでしかなかった。

そのずっと前、彼はGS(グループサウンズ)ムーブメントを牽引していた。

バンド名は、The Mops。

そうです。床を拭くときに使うモップです。

「モップで掃除するように日本の音楽シーンを掃除(革命を起こす的な意味合い)してやる」という意気込みからきたのだそうです。

また、彼らの長髪が、モップをさかさまにしたようだからということもあるそうです。

モップスは、彼らの方向性において革新的だったことは確かです。アメリカのヒッピームーブメントと時を同じくして登場したサイケデリック・ロックをいち早く日本で体現しました。The DoorsのLight My Fire、Jefferson AirplaneのWhite Rabbit、The AnimalsのSan Francisco Nightsなどのカバーをはじめ、オリジナルのサイケデリック・ロックを盛り込んだファーストアルバム、「Psychedelic Sounds in Japan」は佳作です。

オリジナル曲の一つは、「I am just a Mops」(単数複数一致は目をつむり)というんですが、その歌詞に彼らの意気込みが溢れています。

"When I walk down the street, everybody says I'm a mop.
And I don't care about. I am just a mops.

When I come back home, my mother says I'm a mop.
And I don't care about. I am just a mops.

And girl, you will know,
that a mop is the style, yes it's true."

自画自賛もはなはだしーが、良い意気込みだなー。

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The Mops, Phychedelic Sounds in Japan, 1968

井上陽水や忌野清志郎を前座に従え、松任谷由美がおっかけをしていたというThe Mopsは、日本の音楽史にしっかりとその足跡を残しました。
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# by nagisanite5 | 2007-03-16 20:01

もっとひきこもろう

先日の「ひきこもり」についての投稿が、このブログ史上最高の反響を呼んだことに良い意味で驚いております。やっぱりそういう時間は大切ですよね。

調子に乗って、ひきこもりに関する更なる考察です。


私が敬愛する松本人志(ダウンタウン)は、「浜田に誘われなかったら吉本に入っていないし、芸人になろうとは思わなかったと思う。それは、その時主流だった笑いと自分がイメージしていた笑いが違いすぎて、理解されるはずがないと思ったし、芸人育成のシステム(誰かの弟子になって徐々に仕事をもらう)を経てまで理解してもらおうとは思わなかった。もし浜田が居なかったら、今も印刷工(高校卒業時に決まっていた仕事)で休みは家に篭っておもろいこと考えてただろう。」と言っています。


このような状況が芸術分野の先駆者に起こった例がいくつかあると思います。ゴッホやモーツァルトは、生前より死後の評価のほうがずっと高くなりました。それは彼らの作品が先を行きすぎていたがために、当時の一般大衆に受けるような作品を作っていなかったからでしょう。

松本人志の幸運は、①お笑いのコンビがボケとツッコミから成っていることと、②相方が松本の才能に心酔していたことだったかもしれません。

①についてですが、ツッコミの役割の一つは、ボケが繰り出す日常や文脈からの逸脱を普通の人の視点から指摘することです。ダウンタウンの昔のネタを例に挙げると:


誘拐犯(ボケ)「お前のうちに、小学二年生の子がおるやろ」
母親(ツッコミ)「はい、いますけど。。。」
誘拐犯「うちには六年生がおんねん」
母親「なんでやねん」


この「なんでやねん」で、ツッコミはオーディエンスに対し「この人(ボケ)は変なことを言ってるよ」と伝えているわけです。

浜田というツッコミが居ることで、ボケである松本が一般大衆に理解される可能性が高まります。

②については、浜田は松本の笑いの才能に惚れこんでおり、松本の面白さをオーディエンスに伝えることにコミットしていました。(浜田は松本の面白さが理解されなかったら、ダウンタウンはどうにもならないとも思っていたようです)松本の一番の支持者であり、代弁者だったわけです。


もしかするとこの世には、松本にとっての浜田にめぐり合えぬままひきこもり、後にゴッホやモーツァルトのような評価をうける人がいるかもしれないということです。

これはビジネスの世界でもありうることでしょう。例えば、非常に優れた技術者がいても、その技術の良さを理解して、惚れ込み、なおかつ市場に売り込むことができるパートナーがいなければ、その技術は日の目を見ないことになってしまいます。

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松本が浜田と出会ったお陰で、世の中に笑いが増えてよかったですね。
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# by nagisanite5 | 2007-02-25 17:58

プレゼン手法 - 日本とアメリカ

今日のEntrepreneurshipのクラスでは、各クラスメイトがElevator Pitchの発表をしました。

Elevator Pitchとは、起業家が投資家に対し自分のビジネスを説明し、投資に興味を持って貰うことを目的としたスピーチのことです。投資家とエレベーターで乗り合わせたときに、その限られた時間内に自分のビジネスアイディアを説明できるようにしておく、ということから来た呼び名だそうです。

一人一人が前に出て、自分のビジネスプランについて説明するわけですが、30人ぐらいいるクラスメイトからスピーチの出来について以下の点についてフィードバックをもらえます。

・オーディエンスとのアイコンタクト
・表情
・ジェスチャー
・手の位置
・姿勢
・動き(Movement)
・声の大きさ
・声のスピード
・間の置きかた
・抑揚(Pitch Variation)
・口調(Diction)


で、私がもらったコメントで多かったのは、

・アイコンタクト
  もっと長めに

・表情
  もっとスマイル

・動き
  もっと動き回ってもいいのでは
  足を振り出すような仕草があった

・抑揚
  もっと抑揚をつけて

・口調
  もっとはっきりと

と、「もっと~したほうがいい」というコメントが多く、アメリカのビジネス文化で好まれるプレゼンのスタイルを再認識しました。特にアイコンタクトやスマイルなどについては、日本のビジネス文化とくらべ、オーディエンスが適量だと感じるレベルはだいぶ異なると思います。

プレゼンの内容はさておき、プレゼン手法というのは違うビジネス文化からくるオーディエンスに対して使い分けることが理想でしょう。特に日本のビジネス文化で育った人がアメリカの文化で育った人に効果的なプレゼンをするには、私が「もっと~」と言われた点に気をつける必要があります。


また、「あんまり見慣れないスタイルだけど、落ち着いた感じでいいんじゃない」というコメントもありました(1人のみ)。もしプレゼンの仕方に自分特有の良さがあるのであれば、それは残し、活かしたいものです。要はバランスですね。


でもとりあえず。。。足を振り出すのは止めたいと思います(後で友達に聞いたら、けっこう足をぶらぶらさせてるのだそうです)。いやー、くせって怖いですね。
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# by nagisanite5 | 2007-02-21 17:42

たまにはひきこもろう

昨晩、ここIrvineでは雨が降りました。

ここで暮らすようになって一年半ぐらい経ちますが、雨が降るのは本当に珍しい。
たまに降るとなんだかうれしくなります。

雨の日は、特に予定が無い限り、家に居ることが多いです。雨が降っていることを言い訳にしてるだけで、ただぐーたらしていることも多いのですが、日々の忙しさで崩れ気味の自分の中のバランスを取り戻すことが出来ると思うのです。

人は、仕事なりプライベートなりの自分の立ち位置によって、自分とそれ以外の世界(社会)との間に接点を設けざるを得ません。その接点を保つうえでは、時には素(す)の自分にとっては異質な外的要因も相手にしないといけない。もちろんその外的要因は、自身に刺激を与えて成長を促すわけでもあるのですが、その刺激が強すぎると自分のバランスをくずしてしまうことがあるのです。(どの程度の刺激が適当かは個人によって異なると思いますが、そういった刺激に弱い人は、ひきこもりになったりするのではないでしょうか)

私は雨が降るのを機会に、自分の意識を内向きに向けることで自分を素の状態に戻したうえで、日々の外的要因を自分の解釈を経て内在化(internalize)させるような作業をしているのだと思います。その作業の結果、その外的要因は単なる刺激から自分の一部となり、それはもはや自分のバランスを崩す原因とはならないと感じるのです。

すごく抽象的な話になりましたが、結論はたまにはひきこもるのもいいのではないかということです。


私が敬愛するBrian Wilson (The Beach Boys) の作品に、「In my room」という曲があります。

There's a world where I can go and tell my secrets to
In my room, in my room

In this world I lock out all my worries and my fears
In my room, in my room

Do my brooding and my scheming, lie awake and pray
Do my crying and my sighing, laugh at yesterday

Now it's dark and I'm alone but I won't be afraid
In my room, in my room

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The Beach Boys, Surfer Girl 1963

サーフィン好きの陽気なにーちゃんグループのイメージが強いビーチボーイズですが(このジャケットでは無理もない)、ブライアン・ウイルソンは当時からこんな曲を書いていました。ちなみにブライアンはサーフィンが大嫌いだったそうです。このバンドのサーフィンのイメージは、あくまでレコード会社がビーチボーイズを売り出すうえで強調したかっただけなのです。こういったことがブライアンの心を蝕むことになったのですが、そういった彼だったからこそ、In My Room という時間が必要だったのかもしれません。
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# by nagisanite5 | 2007-02-20 18:57